最終更新日:
仮眠中の男性

「仮眠をすると午後からの仕事がはかどる」という話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

実際に、仮眠は日中のパフォーマンスを向上させ、仕事のミスを減らす効果が期待できます。

 

ただし、仮眠には適切な時間が決められています。

それは20分程度の睡眠です。

 

仮眠の効果を最大限に引き出すためには、適切な時間を守ることが大切なのです。

『スタンフォード式最高の睡眠』によると、仮眠の時間によって、認知症の発症リスクが大きく変わるそうです。

30分未満の昼寝は認知症リスクを下げる?

たとえば、30分未満の昼寝をする人は、昼寝の習慣がない人に比べて認知症発症率が約7分の1という結果になりました。

 

「昼寝をすれば認知症を遠ざけれる」

と言えそうですが、昼寝をすれば認知症を遠ざけれるわけではないのです。

1時間以上の昼寝はかえって認知症リスクを高める?

1時間以上昼寝する人は昼寝の習慣がない人に比べて認知症発症率が2倍も高いという結果も出ているのです。

 

つまり、「昼寝をすれば認知症を遠ざけれる」というわけではありません。

 

昼寝であっても20分程度でなければ、かえって認知症発症率を高めてしまうのです。

電車での仮眠は目覚めが悪い

朝の通勤電車で居眠りしている人をよく見かけます。

通勤電車での仮眠は、一見すると休息になるように思えますが、実は質の低い睡眠で、かえって疲労感が残る可能性があるのです。

 

電車での仮眠はたいていノンレム睡眠と言われています。

 

「ノンレム睡眠なら深い眠りだから質の高い睡眠といえるのでは?」

と疑問を持つ方もいるかもしれません。

 

確かに、ノンレム睡眠は深い眠りといえますが、質の高い睡眠はノンレム睡眠とレム睡眠がスムーズに繰り返される状態のことを指します。

 

つまり、通勤電車での短い睡眠では、レム睡眠に移行する前に目が覚めてしまうため、睡眠サイクルは繰り返せません。

 

さらに電車内での睡眠は深いノンレム睡眠の状態から、車掌アナウンスや停車によって起こされることが多くあります。

深い眠りから急に目覚めると、かえって疲労感を感じてしまうのです。

仮眠で完全に睡眠不足は解消できない

仮眠で完全に睡眠不足を解消することはできません。

まったく寝ないよりも短い時間でも仮眠する方がいいですが、仮眠はあくまでの補完的なものとして捉える必要があります。

 

「ベットで4時間寝て、通勤の往復で2時間仮眠するから、合計6時間は睡眠時間を確保できる」

というのは適切な6時間睡眠を取れているとは言えないのです。

 

そうはいっても、仕事や家事に追われている方は十分な睡眠時間を確保できない場合もあるのではないでしょうか。

 

実は、睡眠時間が短くても、質の高い睡眠は実現可能なのです。

睡眠不足は時間ではなく質で解消できる

睡眠不足は、単に睡眠時間を増やすだけでは解消できない問題です。

 

日々の睡眠不足を通勤電車での仮眠で補うことも、平日の睡眠不足を週末にまとめて寝ることで取り戻すこともできません。

 

睡眠不足はたとえ短時間の睡眠であっても質が高ければ解消できるのです。

寝る90分前の入浴で睡眠の質は高まる

質の高い睡眠は、寝る前の深部体温が下がっている状態が理想です。

お風呂に入ることで皮膚温度が上がり、その後深部体温が下がり、元に戻るには90分程度時間がかかります。

 

つまり、睡眠時に深部体温が下がる状態にするには、寝る90分前の入浴が大切なのです。

睡眠の最初の90分で睡眠の質は高まる

寝る前の90分だけでなく、眠りに入った最初の90分も睡眠の質を高められる貴重な時間です。

なぜなら、睡眠の最初の90分は体が最もリラックスできる特別な時間だからです。

 

睡眠の最初の90分は副交感神経という、体を休ませるための神経が優位に働いている状態です。

副交感神経が優位になると、体が休息モードに入り、体がリラックス状態になるため、日中の疲れた体の修復やエネルギーの回復を行います。

さらに子どもだけでなく大人の健康維持も支えてくれる成長ホルモンが多く分泌されるため、大切な時間なのです。

 

この副交感神経と交感神経のバランスが崩れてしまうと、自律神経の乱れが起こり、頭痛や肩こり、疲労感、イライラ感などの不調が現れることがあります。

 

つまり、睡眠の最初の90分は、自律神経のバランスを整える上でとても大切な時間なのです。

仮眠をとる際もマットレスで寝るのがいい

仮眠をとる際もマットレスで寝ることをおすすめします。

なぜなら、マットレスを使うことで、より快適な睡眠環境を維持し、睡眠の質を向上させることができるからです。

 

家で少しだけ昼寝をする場合も、ソファーではなくベットで寝ることをおすすめします。

 

ソファは座るための家具であるため、寝具として設計されておらず、身体への負担が大きくなる可能性があるからです。

企業の昼寝導入には折りたたみマットレスがおすすめ

また、企業の方で昼寝の導入を検討する際は、折りたたみマットレスがおすすめです。

折りたたみマットレスであれば、折りたたむことで収納場所を取りません。

昼寝ブースさえ設けることができれば、限られたオフィススペースでも設置することができます。

Mottonのマットレスは3つ折りにできる

企業の昼寝導入に折りたためるマットレスを探しているなら、Motton(モットン)のマットレスがおすすめ。

高品質マットレスの多くは20cm前後の厚めのものが多く、折りたたみはできません。
Mottonのマットレスは10cmと比較的薄く、付属のゴムバンドを使って三つ折りの状態で縛れるので、スペースを節約できます。

また、Mottonのマットレスはシングルで39,800円と比較的安価なので、複数枚購入したい企業にもやさしいですね。

もちろん、Mottonは硬さを3種類から選べるなど、体にやさしいマットレスでもあります。

睡眠の質を向上させるマットレスの選び方

自分に合ったマットレスを選ぶ際は、硬さを基準にすると選びやすいです。

 

マットレスの硬さを選ぶ基準のひとつとして、体重に応じた選び方があります。

体重 柔らかいマットレス 中程度のマットレス 硬めのマットレス
50㎏以下 ×
50㎏~75㎏
75㎏以上 ×

柔らかいマットレス

柔らかいマットレスは体の形にフィットしやすく、肩や腰をしっかり包み込むことができます。

とくに横向きで寝る人に適しており、体のカーブにそって自然で快適な姿勢で眠ることができます。

中程度の硬さのマットレス

中程度の硬さのマットレスは圧力を均等に分散し、体の過度な沈み込みを防ぎます

これにより、筋肉や関節への負担が軽減され、健康な体を維持できます。

寝姿勢にこだわりがない人や、寝姿勢が一定しない人におすすめです。

硬めのマットレス

硬めのマットレスは通気性が良く、湿度がたまりにくいため、清潔感のある睡眠環境を保ちやすいです。

また、高反発なので変形しにくく長持ちします。

清潔に長く使いたい人におすすめです。

なお、以下のページでは特におすすめのマットレス5選を、硬さを含む様々な条件で比較しています。

マットレス選びに迷っている方は、上記ページもぜひご覧ください。

まとめ

仮眠をとるなら20分が最も効果的です。

30分未満の昼寝は認知症発症リスクを下げる可能性があります。

一方で1時間以上の昼寝はかえって認知症発症リスクを高めてしまう可能性があるのです。

 

また、通勤電車での仮眠は質の低い睡眠のため、疲労感を感じやすくなってしまいます。

 

仮眠で完全に睡眠不足を解消できるわけではありません。

仮眠は睡眠不足解消のためではなく、午後からもパフォーマンスを上げて仕事に取り組むための手段だからです。

 

日頃の睡眠不足に悩まれている方は、今一度自分の睡眠環境を振り返ってみましょう。

 

短時間睡眠であっても睡眠の質を上げることができれば、快適な睡眠環境を維持できます。

 

睡眠の質を上げる方法

  • 寝る90分前に入浴する
  • 自分に合うマットレスで寝る