睡眠時間を十分に取っているはずなのに、朝起きたときに眠気が取れないという経験はありませんか?
その原因は様々ですが、大きく分けて4つの要因が考えられます。
睡眠サイクルの乱れ
睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠という2つの状態が交互に繰り返されるサイクルがあります。
レム睡眠 | 浅い眠り | 夢を見たり脳が活発に動く |
---|---|---|
ノンレム睡眠 | 深い眠り | 成長ホルモンが分泌される |
このサイクルが乱れると、深い眠りが浅くなり、朝起きたときにすっきりしない原因となります。
ノンレム睡眠
ノンレム睡眠は、脳も体も完全に休んでいる状態です。
眠りについた直後、最初に訪れるのは、この深いノンレム睡眠です。
特に、最初の90分間は、一晩の中でもっとも深い眠りと言えます。
この深い眠りの時間を確保することで、その後の睡眠リズムが整い、質の高い睡眠へとつながります。
レム睡眠
レム睡眠は脳は起きていて体が眠っている睡眠のことです。
睡眠は、深いノンレム睡眠から始まり、レム睡眠へと変わります。
このサイクルを繰り返し、明け方になるにつれてレム睡眠の時間が長くなるのです。
また、このレム睡眠中に夢を見たりします。
適切でない室温
室温が高すぎたり低すぎたりすると、睡眠の質が低下します。
適温は個人差があるので厳密に「〇℃が良い」とは言えません。
エアコンのおやすみモードでタイマー設定することで寝ている間も快適な室温を保つことができます。
室温が高すぎ場合
室温が高すぎると、体が熱をうまく逃がせず、深部体温がなかなか下がりません。
深部体温が下がらないと、体がリラックスモードに入りにくく、寝つきが悪くなり、深い眠りに移ることも難しくなります。
浅い眠りが続いてしまうことで、朝起きたときにすっきりしない状態につながってしまうのです。
室温が低すぎる場合
室温が低すぎると、体が寒さを感じてしまい、交感神経が活発になります。
リラックスして眠りにつくためには、副交感神経が優位になる必要があります。
しかし、室温が低いと交感神経が優位になりやすく、寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めてしまったりすることがあるのです。
また、体が冷えること自体が免疫力の低下にもつながってしまいます。
寝る時間がバラバラ
「明日は早起きだから、今日はいつもより早く寝よう」と考えたことはありませんか?
しかし、睡眠時間を前倒しするのは、思っている以上に難しいです。
毎日同じ時間に寝て起きることで、体内時計は「この時間に眠り、この時間に起きる」というリズムを覚え、質の高い睡眠をサポートしてくれているからです。
ところが、睡眠時間を前倒ししようとすると、この体内時計が混乱してしまい、なかなか寝付けなかったり、途中で目が覚めてしまったりすることがあります。
睡眠時間は、後ろにずらすのは比較的簡単ですが、前倒しするのは難しいのです。
「明日は早起きだから、今日はいつもより早く寝よう」という場合は、睡眠時間を前倒しするのではなく、いつも通りの時間に寝て、睡眠時間を少し削る方が、体への負担は軽減できます。
自分に合っていないマットレス
マットレスの硬さや素材が、睡眠の質に大きな影響を与えます。
自分に合わないマットレスで寝ていると、体が痛んだり寝姿勢が悪くなったりして、睡眠の質が低下し、朝スッキリ起きれないことにつながります。
自分に合うマットレスを選んで、目覚めのいい朝を迎えましょう。
マットレスの硬さで選ぶ
マットレスの硬さは、大きく3つに分けられます。
- 柔らかいマットレス
- 中程度の硬さのマットレス
- 硬めのマットレス
柔らかいマットレス
柔らかいマットレスは体の形にフィットしやすく、肩や腰をしっかり包み込むことができます。
とくに横向きで寝る人に適しており、体のカーブにそって自然で快適な姿勢で眠ることができます。
中程度の硬さのマットレス
中程度の硬さのマットレスは圧力を均等に分散し、体の過度な沈み込みを防ぎます。
これにより、筋肉や関節への負担が軽減され、健康な体を維持できます。
寝姿勢にこだわりがない人や、寝姿勢が一定しない人におすすめです。
硬めのマットレス
硬めのマットレスは通気性が良く、湿度がたまりにくいため、清潔感のある睡眠環境を保ちやすいです。
また、高反発なので変形しにくく長持ちします。
清潔に長く使いたい人におすすめです。
マットレスの素材で選ぶ
マットレスの素材次第で自分に合う快適な睡眠環境は整えられます。
様々な素材の特徴を比較して、自分に合ったマットレスを見つけましょう。
マットレスの種類は、大きく以下の4つの素材に分かれます。
- スプリング(コイル):通気性の高さを重視する人向け
- ウレタン:体への負担軽減を重視する人向け
- ファイバー:衛生面を重視する人向け
- ラテックス:抗菌作用を重視する人向け
スプリングマットレス
スプリングマットレスは、コイルで構成されているので空気の流れがよく、湿気がこもりにくい特徴があります。
夏場でも比較的快適に過ごせます。
価格もコイルの種類や品質により幅広く設定されているので、予算に応じて選びやすいです。
「寝ている時汗をかきやすい」という人は、通気性が高いマットレスで快適な睡眠を実現しましょう。
ウレタンマットレス
ウレタンマットレスは、体圧分散性に優れており、身体全体をバランスよく支えてくれます。
体の形に合わせて変形し体へかかる圧力を均等に分散してくれるので、体の自然なS字カーブを維持した正しい姿勢で眠ることができます。
「横向きで寝ている」という人は、肩や腰への負担を軽減できる体圧分散性に優れたマットレスがおすすめです。
ファイバーマットレス
ファイバーマットレスは、丸ごと水洗いができ、いつでも清潔に保つことができます。
また、ポリエステルなどの合成繊維で作られているのでとても軽いです。
軽量で取り扱いやすく、清潔に保てるので、衛生面を重視する人やアレルギーがある人に最適なマットレスです。
「ほこりやハウスダストによるアレルギー症状に悩まされている」
というように、アレルギーを持っていたり、心配な人は水洗いでき常に清潔な睡眠環境を維持できるマットレスが向いています。
ラテックスマットレス
ラテックスマットレスは、天然のゴムの樹液から作られており、抗菌性が高い特徴がありま
す。
細菌やカビの繁殖を抑える効果があるため、常に清潔な状態を保てます。
また、耐久性も高いので、長期間使用しても形が崩れにくいです。
「子どもやペットと一緒に寝ている」という人は常に清潔なマットレスだと安心して寝られるのではないでしょうか。
まとめ
睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠という2つの状態があります。
この睡眠サイクルが乱れると、深い眠りが浅くなり、朝スッキリ起きられない原因となります。
特に、最初の90分間の深いノンレム睡眠は、質の高い睡眠に繋がるため、この時間を確保することが大切です。
また、室温も睡眠の質に大きく影響します。
室温が高すぎると体が熱を逃がせず、低すぎると体が冷えてしまい、いずれも睡眠の質を低下させてしまいます。
マットレスの硬さや素材も、睡眠の質に大きく影響します。
自分に合わないマットレスは、体の痛みや寝姿勢の悪化を引き起こし、睡眠の質を低下させます。