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寝だめで睡眠不足は解消しない

「今週は寝不足が続いているから、週末は寝だめしよう」

と考えている方はいませんか?

 

実は、寝だめで睡眠不足は解消されないのです。

 

『スタンフォード式 最高の睡眠』によると、40分の睡眠負債を返すには、毎日14時間ベットにいるのを3週間続けなければいけないそうです。

 

つまり、平日5日間の睡眠負債を休日のたった2日で解消することはできません。

短時間睡眠は遺伝子で決まる

毎日4〜5時間の睡眠でも健康に過ごせている人はショートスリーパーの遺伝子を持っている可能性が高いです。

 

ショートスリーパーは、遺伝的に短い睡眠時間で十分に休息できる特別な人たちなのです。

 

いっぽうで、毎日4〜5時間の睡眠で「毎日寝不足だ」「週末は寝だめしないと」と感じている方は、ショートスリーパーではないと考えられます。

 

そもそもほとんどの人は短時間睡眠の遺伝子を持っていないのです。

睡眠の問題は時間では解決しない

睡眠の問題は時間では解決しません

睡眠不足は、単に時間を増やすだけでは解消できない問題なのです。

 

平日の睡眠不足を週末にまとめて寝ることや、毎日長時間睡眠をとることが、必ずしも質の高い睡眠につながるとは限りません。

 

睡眠時間で睡眠不足を解決できないのなら、どのようにして睡眠不足を解消すればいいのでしょうか。

 

睡眠の質を高めることで睡眠不足を解消できる可能性が高まります

質の高い睡眠とは?

「そもそも質の高い睡眠って・・・?」

質の高い睡眠とは、寝つきが良く、途中で起きることなく朝すっきり目覚められる状態のことです。

 

質の高い睡眠の例

  • 寝つきがいい
  • 途中で起きない
  • 体が痛くない
  • 適度に寝返りが打てる

 

寝つきがいい

寝つきがいい眠りとは、ベットに横になってすぐに眠りにつける状態のことです。

深いノンレム睡眠に入るまでの時間を短縮できるため、より多くの時間を深い睡眠に充てることができるのです。

ノンレム睡眠とは

ノンレム睡眠は、脳も体も完全に休んでいる状態です。

眠りについた直後、最初に訪れるのは、この深いノンレム睡眠です。

特に、最初の90分間は、一晩の中でもっとも深い眠りと言えます。

この深い眠りの時間を確保することで、その後の睡眠リズムが整い、質の高い睡眠へとつながります。

途中で目覚めない

途中で目覚めることなく、朝まで眠り続けることができる状態は、質の高い睡眠だといえます。

睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠が繰り返されるサイクルです。

 

深い眠りであるノンレム睡眠では、日中の疲れた体の修復やエネルギーの回復を行います。

また、グロースホルモンという成長ホルモンが分泌されるので休息効果が高い時間帯です。

 

いっぽうで、眠りが浅いレム睡眠では、脳が活発に動くため、日中の記憶の整理や定着を行います。

 

途中で目が覚めてしまうと、深い眠りと浅い眠りが切り替わってしまい、十分な休息を得られない可能性が高まってしまうのです。

途中で何度も目が覚めることなく、睡眠サイクルをスムーズに繰り返せる状態だと質の高い睡眠を確保できています。

体が痛くない

朝目覚めた時に、肩や腰が痛いなどの体の不調がないということは質の高い睡眠がとれているといえます。

 

質の高い睡眠には、自分に合ったマットレスで寝ることがとても重要です。

 

たとえば、寝姿勢が横向きの人が硬いマットレスを使うと、肩や腰などへ集中しやすい圧力を分散することができません。

そのような状態だと、体への負担を軽減できずむしろ増加させてしまい、体への痛みの原因になってしまうのです。

 

自分に合うマットレスを選ぶことで、体への負担を軽減し質の高い睡眠環境を整えることができます。

適度に寝返りが打てる

寝返りは、体にかかる圧力を分散し、血行を促進することで、体への負担を減らして快適な睡眠を促してくれます。

 

寝返りをせずに、ずっと同じ体制で寝ていると、圧力が特定の部位に集中してしまうために、血流が悪くなったり体への痛みの原因になります。

 

いっぽうで寝返りの回数が多いのも質のいい睡眠とは言えません。

寝返りの回数が多いと、睡眠が浅くなり熟睡できていない状態が続いてしまうからです。

そのため、寝返りは多すぎず少なすぎない適度な回数が大事なのです。

睡眠の質は最初の90分で決まる

睡眠は、最初の90分がとても重要です

この最初の90分でいかに質の高い睡眠を取れるかが、一晩の睡眠の質を大きく左右します。

 

最初の90分が重要な理由

  • たくさんの成長ホルモンが分泌する
  • 自律神経を整える

最初の90分でたくさんの成長ホルモンが分泌する

「グロースホルモンという成長ホルモンを聞いたことはありますか?」

グロースホルモンとは子供の成長に大きくかかわってくるホルモンですが、大人になってからも健康の維持を支える重要な役割を持っています。

 

このグロースホルモンは、最初のノンレム睡眠が訪れた時に最も多く分泌されます。

つまり、最初の深いノンレム睡眠の質が悪かったり、外部から阻害されてしまうと、正常に分泌されないのです。

 

眠りについて最初の90分は、睡眠全体の中で最も深い睡眠であり、睡眠の質を高めるグロースホルモンが一番多く分泌される重要な時間といえます。

最初の90分で自律神経のバランスを整える

成長ホルモンがたくさん分泌される最初の90分の間は、体が最もリラックスできる特別な時間です。

 

最初の90分は副交感神経によって体を休ませるための神経が優位に働いています。

副交感神経が優位になると、体が休息モードに入り、体がリラックス状態になるため、日中の疲れた体の修復やエネルギーの回復が行われるのです。

 

この副交感神経と交感神経のバランスが崩れてしまうと、自律神経の乱れが起こり、頭痛や肩こり、疲労感、イライラ感などの不調が現れることがあります。

 

つまり、睡眠の最初の90分は、自律神経のバランスを整える上でとても重要な時間なのです。

自分に合うマットレスで睡眠の質を高める

質の高い睡眠を実現するためには自分に合うマットレスで寝ることも重要です。

 

自分に合ったマットレスを選ぶ際は、硬さを基準にすると選びやすいです。

 

マットレスの硬さを選ぶ基準のひとつとして、体重に応じた選び方があります。

体重 柔らかいマットレス 中程度のマットレス 硬めのマットレス
50㎏以下 ×
50㎏~75㎏
75㎏以上 ×

柔らかいマットレス

柔らかいマットレスは体の形にフィットしやすく、肩や腰をしっかり包み込むことができます

とくに横向きで寝る人に適しており、体のカーブにそって自然で快適な姿勢で眠ることができます。

中程度の硬さのマットレス

中程度の硬さのマットレスは圧力を均等に分散し、体の過度な沈み込みを防ぎます

これにより、筋肉や関節への負担が軽減され、健康な体を維持できます。

寝姿勢にこだわりがない人や、寝姿勢が一定しない人におすすめです。

硬めのマットレス

硬めのマットレスは通気性が良く、湿度がたまりにくいため、清潔感のある睡眠環境を保ちやすいです。

また、高反発なので変形しにくく長持ちします。

清潔に長く使いたい人におすすめです。

ちなみに以下のページでは、もっともおすすめのマットレス5選を硬さなどの条件で比較しています。

 

 

ぜひ自分に合ったマットレスを探してみてください。

まとめ

寝だめで睡眠不足は解消されません。

「最近寝不足だな」「週末に寝だめしよう」と思っても、数日で睡眠不足は解消されないのです。

 

睡眠不足を解消するのは、睡眠時間ではなく、睡眠の質です

 

「家に帰るのも遅くて普段からきっちり8時間も寝れない」

という方でも、睡眠の質を高めることで睡眠不足は解消できます。

 

以下の項目に当てはまる人は質の高い睡眠がとれていないかもしれません。

 

質の高い睡眠がとれていない人の特徴

  • 寝つきが悪い
  • 途中で目覚める
  • 体が痛む
  • 適度に寝返りが打てない

 

上記に当てはまるものがある方は、一度自身の睡眠について振り返ってみましょう。

 

質の高い睡眠を実現するためには、睡眠の最初の90分がとても重要になるのです。